ロールコーターのサイズは、研究開発向けの卓上機から大量生産向けのライン組込型まで、用途はさまざま。試作や小ロット生産向けでは、迅速な条件出しと高い再現性が重視される一方、中型から大型ラインでは、連続運転による歩留まり向上とコスト削減が鍵となります。
ロールコーターの選定では、サイズから大まかな候補を絞り込み、基材との適合性を詳しく見ることが重要です。このページでは、塗工対象となる基材別におすすめのロールコーターを紹介しているので、選定時の参考資料としてご活用ください。
機械の設置スペースと扱える基材幅によって、大きく小型(卓上型)、中型、大型(ライン組込型)の3つに分類されます。
いずれもサイズによって対応可能な生産規模や塗工精度が異なるため、使用目的に合わせて適切なサイズを選ぶことが重要です。
分類 | 基材幅の目安 | 設置スペースの 目安 |
---|---|---|
小型 (卓上型) |
300mm以内 | 実験台や作業台上の空きスペース |
中型 | 1m以内 | 独立した専用の設置スペース |
大型 (ライン 組込型) |
1m超 | 関連設備一式を設置できるスペース(乾燥炉や巻出・巻取装置など) |
A3用紙程度の省スペースで設置でき、数十mLの塗工液から試験が可能。ロール間隙をミクロン単位で調整できる精密ステージ、簡易洗浄トレイ、デジタル制御の回転数プロファイルを備え、開発サイクルを大幅に短縮します。
サンプルデータの再現性が高いため、量産機へのスケールアップ時に条件を移行しやすく、材料コストと検証時間を削減可能。研究開発から品質評価、教育用途まで幅広く利用される装置です。
次のページでは、小型(卓上型)のロールコーターを選ぶ際の要点と、小型(卓上型)ロールコーター製品の特徴を解説しています。
ロールコーターは、扱う基材に応じて製品を選ぶことで、生産性やコスト削減の向上が可能。
ここでは、「PET/PP/PCの基材」「高粘度液を使う基材」「超薄膜が必要な基材」と主要な基材ごとにおすすめの製品を扱うメーカーを紹介します。
反り・収縮・ムラを抑えられる
流れにくい液でもムラを減らせる
静電気・異物によるムラを防ぐ