基材で選ぶロールコーターおすすめ3選|ロルコタ

リバースコータとは

目次

製造現場の生産性向上や品質安定化において、コーターの選定は極めて重要な経営判断です。特に既存のロールコーターから「リバースコータ」への入れ替えを検討されている場合、その仕組みと自社製品への適合性を正しく理解することが、投資対効果を最大化する鍵となります。

ここでは、リバースコータの基本構造から、他方式との比較、導入時にチェックすべきポイントまでを詳しく解説します。

リバースコータとは?

リバース方式の定義とメカニズム

リバースコータの最大の特徴は、「基材の進行方向」と「塗布ロールの回転方向」が逆であることです。

基材に対してロールが逆方向に擦れるように接することで、液剤を「しごきとる」ように転写します。これにより、液面が平滑にならされ、非常に均一な塗膜が得られます。

代表的なロール構成

  • 3本ロール方式:「アプリケーターロール」「メータリングロール」「バックアップロール」で構成されます。メータリングロールで液厚を精密に計量し、アプリケーターロールで基材に転写します。最も一般的で高精度な構成です。
  • 2本ロール方式:構造を簡略化したタイプです。構成がシンプルな分、メンテナンス性に優れますが、厚みの微調整範囲は3本ロールに譲ります。

他の塗工方式との比較

ナチュラル方式との決定的な違い

ナチュラル方式は基材と同じ方向にロールが回るため、ロールが基材から離れる際に液が引き裂かれ、リブやパターンが発生しやすいという欠点があります。

対してリバース方式は、逆回転によるせん断力で液面を滑らかにするため、スジのない平滑な塗工面が得られるのが決定的なメリットです。

グラビア方式やダイ方式との使い分けの基準

  • グラビア方式:パターン塗工や極薄塗りには強いですが、液種変更ごとにロールの交換が必要です。
  • ダイ方式:完全密閉で高精度ですが、スリットの詰まりやセットアップの難易度が高い側面があります。
  • リバースコータ:汎用性が高く、ロールの隙間調整だけで幅広い塗布量に対応できるため、多品種少量の生産ラインにも適しています。

製造現場におけるリバースコータ導入のメリット

高精度な膜厚制御による品質の安定化

リバースコータは、ミクロン単位での膜厚制御に長けています。特に光学フィルムや二次電池用電極材料など、わずかな厚みのムラが製品不良に直結する分野において、その安定した転写能力は大きな武器となります。

塗工速度の向上と生産性の改善

ナチュラル方式では速度を上げると液の飛散や気泡の巻き込みが発生しやすくなります。リバース方式は液を押さえ込む力が働くため、高速塗工時でも安定した品質を維持しやすく、ライン全体のタクトタイム短縮に貢献します。

失敗しないロールコーター選定のチェックリスト

自社の取り扱い液との相性確認

リバースコータは低〜中粘度に強いですが、極端に高粘度な液や、固形分が沈殿しやすい液の場合は、供給ポンプや攪拌機能とのセット検討が必要です。

既存設備からのリプレースで重視すべきスペック

  • 設置スペース:3本ロール化による筐体の大型化が許容範囲か。
  • 同期制御:既存の巻取りラインと速度同期がスムーズに行えるか。
  • 防爆対応:溶剤系を使用する場合、最新の防爆基準を満たしているか。

メーカーによるデモ・受託テストの活用

カタログスペックだけで判断するのは危険です。「実際の液」と「実際の基材」を持ち込み、目標とする速度と膜厚で再現性があるかを必ずテスト機で検証してください。

リバースコーターを取り扱っているメーカー

リバースコーターを取り扱うメーカーは複数ありますが、対応できる塗工液の粘度や塗工精度、対応基材、得意とする分野はそれぞれ異なります。求める品質や生産条件に合った装置を選ぶには、各メーカーの特徴を比較したうえで検討することが大切です。ここでは、リバースコーターを取り扱っている主なメーカーを紹介します。

【選定基準】※Googlew検索で「リバースコーター メーカー」と検索した際に10P以内に公式サイトが掲載されていた企業(2026年3月26日調査時点)

テクノスマート

テクノスマートとはどのようなメーカーか

株式会社テクノスマートは、1912年創業の塗工乾燥装置の製造専門メーカーです。フィルムや基材に液体を均一に塗布・乾燥させる装置を設計・製造しており、その技術はディスプレイ、リチウムイオン電池、太陽電池、医療、自動車など幅広い産業分野で採用されています。オーダーメード対応を強みとし、国内外の多くの顧客から高い信頼を得ています。

リバースコーターの製品特徴

テクノスマートのリバースコーターは、輪郭塗工に適したコーターヘッドを搭載したロールコーターです。基材の厚薄にかかわらず均一な塗膜を形成できるため、機能性を重視する製品への採用に向いています。粘度1〜100,000 mPa・s、速度1〜100 m/min、塗工量5〜100 μm Wetに対応しており、低粘度から高粘度まで幅広い塗工液に対応可能です。

テクノスマートの会社情報

会社名 株式会社テクノスマート
所在地 大阪市中央区久太郎町2丁目5-28 久太郎町恒和ビル2階
電話番号 06-6253-7200(代)
公式サイトURL https://www.technosmart.co.jp/

松岡機械製作所

松岡機械製作所とはどのようなメーカーか

株式会社松岡機械製作所は、ロールコーターやドライヤー、ラミネーターなどの塗工・加工装置を手がけるメーカーです。設計者が営業・デモ機オペレーターを兼任する体制により、顧客ニーズを直接設計に反映できる点が特徴です。デモ機を用いたサンプル作成にも対応しており、導入前の検証が可能です。無借金経営による高い自己資本比率を背景に、納入後のメンテナンスや改造も長期にわたって対応しています。

ファウンテンリバースコーターの製品特徴

松岡機械製作所のファウンテンリバースコーターは、バックアップロール、コーティングロール、ファウンテンダイ、ポンプで構成されたロールコーターです。研磨剤など沈降性のあるスラリーにも対応可能で、ロール間隙の調整により膜厚のコントロールができます。ロールの振れ精度は3μm以下、間隙調整の分解能は1μmを実現しており、高精度な塗工が求められる用途に適しています。

松岡機械製作所の会社情報

会社名 株式会社松岡機械製作所
所在地 〒612-8292 京都府京都市伏見区横大路朱雀17-7
電話番号 075-621-5244(代)
公式サイトURL https://www.mkss.co.jp/

浜松製作所

浜松製作所とはどのようなメーカーか

株式会社浜松製作所は、1924年創業の印刷関連機械の製造・販売メーカーです。昭和20年代から国内の光沢加工機メーカーのパイオニア的存在として、印刷業界に独自の光沢加工技術を提供してきました。製品のほとんどがオーダーメイド対応で、リバースコーターに関する特許も複数取得しており、高い技術力と品質を強みとしています。

SP型シリーズ(リバースコーター)の製品特徴

浜松製作所のSP型シリーズは、印刷面の保護や機能付与を目的とした光沢コート塗装機(リバースコーター)です。グロス処理・マット処理など幅広い加工に対応しており、耐摩擦性や撥水性の付与も可能です。ラインナップはダイレクトロールコーター方式の「SP型」と、ロール目が出にくいリバースロールコーター方式を採用した最新タイプの「SP5型」の2種類が用意されています。

浜松製作所の会社情報

会社名 株式会社浜松製作所
所在地 〒331-0059 埼玉県さいたま市西区水判土8
電話番号 048-625-8002
公式サイトURL https://www.kk-hamamatsu.co.jp/

ヒラノテクシード

ヒラノテクシードとはどのようなメーカーか

株式会社ヒラノテクシードは、1935年創業の塗工・乾燥装置を専門とするメーカーです。コンマコーター、ダイコーター、グラビアコーターなど多様なコーター製品を手がけており、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。年商は483億円(2025年3月期・連結)で、奈良県に本社工場を置き、国内外の幅広い産業向けに装置を提供しています。

リバースコーターの製品特徴

ヒラノテクシードのリバースコーターは「3本ロール」と「2本ロール」の2タイプを展開しており、速度1〜200 m/min、粘度1〜1,000 mPa・s、塗工量3〜100 μm Wetに対応。粘接着材や光学機能材、フィラー入り樹脂など幅広い用途に活用されています。

ヒラノテクシードの会社情報

会社名 株式会社ヒラノテクシード
所在地 〒636-0051 奈良県北葛城郡河合町川合101番地の1
電話番号 0745-57-0681(代表)
公式サイトURL https://www.hirano-tec.co.jp/

アカツキ・マキナ

アカツキ・マキナとはどのようなメーカーか

アカツキ・マキナ株式会社は、1948年設立のコーター・ラミネーターなどの産業機械を設計・製造するメーカーです。「塗る・貼る・乾燥する」装置を主力とし、電気自動車用リチウムイオン電池の極板製造用設備を大手電池メーカーの北米工場へ納入するなど、国内外の大手メーカーからも高い評価を得ています。

リバースロールコーターの製品特徴

アカツキ・マキナのリバースロールコーターは、コーティングロールがバックロールの回転方向と逆方向に回転して塗工する方式です。塗工量はロール間隙と表面速度比によって調整でき、幅広い粘度・塗工厚に対応可能です。基材表面の平坦度に左右されず均一な塗工面が得られる点が特徴で、フィルム製造や鉄鋼・非鉄金属などの分野で導入実績があります。

アカツキ・マキナの会社情報

会社名 アカツキ・マキナ株式会社
所在地 〒557-0015 大阪府大阪市西成区花園南2丁目7番8号 泰山第一ビル206号
電話番号 06-6661-8266
公式サイトURL https://akatsuki-machina.co.jp/

横山エンジニアリング

横山エンジニアリングとはどのようなメーカーか

横山エンジニアリング株式会社は、京都市に拠点を置く塗工機械装置の専門メーカーです。昭和21年創業の横山製作所の技術を受け継ぎ、2011年に設立されました。コーティングマシンの設計・製作・販売および周辺機械のメンテナンスを主な事業とし、金属箔・フィルム・紙など幅広い基材向けの塗工装置を手がけています。

リバースロールコーターの製品特徴

横山エンジニアリングのリバースロールコーターは、高精度な2本の金属ロール間隙から吐出した塗工液を、逆方向回転するロールを介して基材に転写する方式です。各ローラーが独立したモーターで駆動し、ロール間スリットと速度比によって膜厚を精密に制御できます。紙・フィルム・金属箔に対応し、粘度300〜50,000 cps、塗工厚7〜150 μm(乾燥後)の幅広い条件に対応しています。

横山エンジニアリングの会社情報

会社名 横山エンジニアリング株式会社
所在地 〒612-8491 京都府京都市伏見区久我石原町7番地の16
電話番号 075-874-7070
公式サイトURL https://yokoyama-eng.co.jp/

まとめ

リバースコータへの入れ替えは、塗工品質の向上だけでなく、生産速度の改善や不良率の低減といった大きなリターンをもたらします。デジタル制御機能を組み合わせることで、従来の「職人技」に頼らない安定生産も可能になっています。

素材で選ぶ
ロールコーターおすすめ3選

ロールコーターは、扱う基材に応じて製品を選ぶことで、生産性やコスト削減の向上が可能。
ここでは、「PET/PP/PCの基材」「高粘度液を使う基材」「超薄膜が必要な基材」と主要な基材ごとにおすすめの製品を扱うメーカーを紹介します。

包装材・機能性フィルムなど
PET/PP/PCの基材

反り・収縮・ムラを抑えられる

ファーネス
製品例のイラスト
こんな業界の方におすすめ
  • 包装材料
    業界
  • ラベル
    ステッカー
    業界
  • 機能性
    フィルム
    業界
こんな課題を持つ方におすすめ
  • 薄くて柔らかいため、乾燥中に収縮しやすい
  • 部位ごとの収縮差で反りやムラが発生しやすい
ファーネスなら解決できる理由
  • 業界でも珍しいμm単位のロール溝加工技術を保有。柔らかく反りやすい薄膜素材にも適切な溝形状を設計し、膜厚ムラを抑えた均一な塗布を実現
  • 張力・温度制御を備えたライン設計が可能。新設・既存の乾燥炉に両対応し、収縮や歪みを抑制
プリント基板・防振材など
高粘度液を使う基材

流れにくい液でもムラを減らせる

ヒラノテクシード
製品例のイラスト
こんな業界の方におすすめ
  • 建材業界
  • 自動車部品
    業界
  • 電子部品
    業界
こんな課題を持つ方におすすめ
  • ローラーを回しても、液が固くて動かない
  • 自重でなじみにくい高粘度液により、膜厚ムラが出てしまう
ヒラノテクシードなら解決できる理由
  • 一般的に20,000 mPa・s程度が上限とされる中、最大50,000 mPa・sの高粘度液に対応した高トルク設計(※)で、接着剤やペーストでも安定搬送が可能
  • 液を加温して粘度を下げることで、粘りのある液体にも適切な流動性を与え、ムラなく塗布できる
タッチパネル・液晶画面など
超薄膜が必要な基材

静電気・異物によるムラを防ぐ

テクノロール
製品例のイラスト
こんな業界の方におすすめ
  • ディスプレイ
    タッチパネル
    業界
  • 太陽電池
    二次電池
    業界
  • 光学
    フィルム
    業界
こんな課題を持つ方におすすめ
  • μm単位の薄膜のため、ほんのわずかなムラや歪みでもすぐ不良になる
  • 膜厚測定時の接触や静電気による異物付着で、欠陥や歩留まり低下に
テクノロールなら解決できる理由
  • 非接触膜厚センサーを搭載しており、触れずに厚み・ムラを詳細に測定可能。傷つきやすい基材でも表面に悪影響を与えることなく、品質を保てる
  • 静電気除去ロールによって、異物の付着を抑制し、不良発生を抑えて安定した歩留まりを実現
※通常、高粘度対応モデルの装置でも10,000〜20,000mPa・s程度が上限であることが多い。
ロールコーターのイメージ写真

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