基材で選ぶロールコーターおすすめ3選|ロルコタ
基材で選ぶロールコーターおすすめ3選|ロルコタ » ロールコーターとは » 薄膜フィルムの歩留まり改善には?不良原因・対策・事例などを解説

薄膜フィルムの歩留まり改善には?不良原因・対策・事例などを解説

目次

薄膜フィルムの製造現場では、塗布ムラやスジ、異物混入による歩留まりの低下が、生産効率やコストに直結します。特にロールコーターを用いた薄膜塗工では、わずかな設定ズレや設備の経年劣化でも、品質に大きく影響することがあります。

本記事では、薄膜フィルム製造で歩留まりが低下する主な原因を整理し、ロールコーターを活用した改善策や、現場で取り組みやすいアプローチを解説します。

薄膜フィルム製造における歩留まり低下の主な原因

歩留まりを改善するには、まず不良がどこで、なぜ発生しているのかを把握する必要があります。薄膜塗工でよく見られる不良原因は、主に次の3つです。

塗布ムラやスジによる膜厚不良

薄膜フィルムで起こりやすいトラブルの一つが、塗膜の不均一さです。
ロールコーターでは、ロール間の隙間設定がずれたり、ロール表面が摩耗したりすると、塗布液が均等に転写されず、ムラやスジが発生します。また、環境温度の変化によって塗布液の粘度が変わることも、膜厚が安定しなくなる原因になります。

異物混入や気泡の発生

塗工工程で微小な異物や気泡が混入すると、歩留まりの低下につながります。
液溜まり内で塗布液が滞留したり乾燥したりして発生した固形物が、基材に付着することがあります。さらに、コーター周辺の環境や、高速塗工時に塗布液へ空気が巻き込まれることも、気泡による品質不良の原因になります。

基材搬送時のシワ・テンション不良

ウェブハンドリングの不具合も、塗工不良につながる大きな要因です。
薄膜フィルムは非常に薄く、変形しやすいため、搬送時の張力コントロールが不適切だとシワやたるみが発生します。シワが入ったまま塗布工程を通過すると、その部分の塗膜が極端に不均一になり、製品歩留まりの悪化を招きます。

ロールコーターによる薄膜フィルムの歩留まり改善策

こうした不良要因を抑え、歩留まりを高めるには、コーター本体の精度だけでなく、周辺設備の設定や運用条件も見直す必要があります。ここでは、ロールコーターを活用した改善策を3つの視点から整理します。

ロールの加工精度の見直し

薄膜塗布では、ロール自体の精度が塗膜の均一性に直結します。
ミクロン単位の薄膜を形成する場合、ロールの真円度や表面粗さのわずかな狂いが塗布ムラの原因になります。加工精度の高いロールへ見直したり、適切な表面処理を施したりすることで、液の転写性が安定しやすくなります。その結果、より均一な膜厚コントロールにつながります。

塗工方式の適切な選定

塗布液の粘度や基材の特性に合わせて、適切な塗工方式を選ぶことも歩留まり改善の鍵です。
たとえば、ロールの回転方向が基材の進行方向と同じ「ダイレクト方式」は低粘度の液に向いています。一方、逆回転する「リバース方式」は塗膜表面を平滑に仕上げやすく、スジの発生を抑える効果が期待できます。自社の塗工条件に合う方式を選び、不良率を下げていくことが重要です。

テンションコントロールの適正化

基材搬送時のシワやたるみを防ぐには、ウェブハンドリングにおける張力制御の精度を高める必要があります。
ダンサーロールやテンションセンサーを活用し、巻き出しから巻き取りまでの各セクションで適正な張力を保つ仕組みを整えます。薄膜フィルム特有の伸びや変形を抑えることで、塗工精度が安定し、製品ロスの削減につながります。

【事例】歩留まり改善に向けたアプローチ

歩留まりを改善するには、設備のカタログスペックだけで判断せず、現場の状況に合わせて運用面も見直すことが大切です。ここでは、実際の製造現場で取り入れられている事例やアプローチを紹介します。

張力・送り量制御によるムラ抑制

塗布液の特性や薄膜基材の条件に合わせた設備チューニングは、品質の安定に直結します。
例えば、プラスチックフィルムの塗工では、フィルムの送り量を細かく制御して搬送時の蛇行を防ぎ、塗布の偏りやムラを抑えた事例があります。

また、乾燥炉と連動して張力や温度を精密に制御し、薄い基材で起こりやすい乾燥中の収縮・反りを防ぐことで、歩留まり改善につなげた事例もあります。

参照元:株式会社ファーネス(https://furnace.jp/case/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%A0%E3%80%80%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%A0%E9%96%93%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%B6%B2%E4%BD%93%E5%A1%97%E5%B8%83/)

摩耗ロールの交換と治具追加によるロス削減

ロールコーターの性能を維持するには、予防保全の視点で定期的にメンテナンスすることが欠かせません。
長年の使用でロールが摩耗すると、ロール間に不均一な隙間ができ、そこから塗布液が漏れてロスが生じる場合があります。

ある製造現場では、摩耗して長さが不揃いになったロールをすべて新品へ交換し、さらに隙間を埋める治具を追加しました。その結果、液漏れによるロスをなくし、塗料の使用量削減を実現した事例が報告されています。

参照元:独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)(https://www.nite.go.jp/data/000007603.pdf)
CHECK
ロールコーターの導入・入れ替えを検討している
生産技術者や導入担当者におすすめ

ロールコーター・コーティング装置の導入で失敗しないためには、自社が扱う「基材(フィルム・紙・金属など)」の特性に合ったメーカーや装置を選ぶことが重要です。

本サイトでは、基材別にロールコーターを提供するおすすめ企業を紹介しています。歩留まり改善に向けた装置の導入や入れ替えを比較検討する際の参考にしてください。

素材で選ぶ
ロールコーターおすすめ3選

ロールコーターは、扱う基材に応じて製品を選ぶことで、生産性やコスト削減の向上が可能。
ここでは、「PET/PP/PCの基材」「高粘度液を使う基材」「超薄膜が必要な基材」と主要な基材ごとにおすすめの製品を扱うメーカーを紹介します。

包装材・機能性フィルムなど
PET/PP/PCの基材

反り・収縮・ムラを抑えられる

ファーネス
製品例のイラスト
こんな業界の方におすすめ
  • 包装材料
    業界
  • ラベル
    ステッカー
    業界
  • 機能性
    フィルム
    業界
こんな課題を持つ方におすすめ
  • 薄くて柔らかいため、乾燥中に収縮しやすい
  • 部位ごとの収縮差で反りやムラが発生しやすい
ファーネスなら解決できる理由
  • 業界でも珍しいμm単位のロール溝加工技術を保有。柔らかく反りやすい薄膜素材にも適切な溝形状を設計し、膜厚ムラを抑えた均一な塗布を実現
  • 張力・温度制御を備えたライン設計が可能。新設・既存の乾燥炉に両対応し、収縮や歪みを抑制
プリント基板・防振材など
高粘度液を使う基材

流れにくい液でもムラを減らせる

ヒラノテクシード
製品例のイラスト
こんな業界の方におすすめ
  • 建材業界
  • 自動車部品
    業界
  • 電子部品
    業界
こんな課題を持つ方におすすめ
  • ローラーを回しても、液が固くて動かない
  • 自重でなじみにくい高粘度液により、膜厚ムラが出てしまう
ヒラノテクシードなら解決できる理由
  • 一般的に20,000 mPa・s程度が上限とされる中、最大50,000 mPa・sの高粘度液に対応した高トルク設計(※)で、接着剤やペーストでも安定搬送が可能
  • 液を加温して粘度を下げることで、粘りのある液体にも適切な流動性を与え、ムラなく塗布できる
タッチパネル・液晶画面など
超薄膜が必要な基材

静電気・異物によるムラを防ぐ

テクノロール
製品例のイラスト
こんな業界の方におすすめ
  • ディスプレイ
    タッチパネル
    業界
  • 太陽電池
    二次電池
    業界
  • 光学
    フィルム
    業界
こんな課題を持つ方におすすめ
  • μm単位の薄膜のため、ほんのわずかなムラや歪みでもすぐ不良になる
  • 膜厚測定時の接触や静電気による異物付着で、欠陥や歩留まり低下に
テクノロールなら解決できる理由
  • 非接触膜厚センサーを搭載しており、触れずに厚み・ムラを詳細に測定可能。傷つきやすい基材でも表面に悪影響を与えることなく、品質を保てる
  • 静電気除去ロールによって、異物の付着を抑制し、不良発生を抑えて安定した歩留まりを実現
※通常、高粘度対応モデルの装置でも10,000〜20,000mPa・s程度が上限であることが多い。
ロールコーターのイメージ写真

基材で選ぶ

ロールコーターおすすめ3選