基材で選ぶロールコーターおすすめ3選|ロルコタ

コーティング工程を自動化する方法

目次

コーティングの自動化には複数の方法があり、基材や塗工液、必要な生産速度などによって、適した設備は異なります。

本記事では、コーティングを自動化する主な方法と、設備を選ぶ際のポイントを紹介します。

コーティング工程を自動化するメリット

作業者の負担を減らせる

コーティングを手作業で行う場合、基材の準備から塗布、搬送まで、人が繰り返し対応する工程が発生します。生産量が増えるほど作業時間も長くなり、担当者への負担が大きくなりがちです。

工程を自動化すれば、繰り返し行っていた作業の一部を設備に任せられます。作業者は材料の補充や設備の監視、品質確認など、設備運用に必要な業務へ役割を移しやすくなります。

作業者による工程差を抑えられる

手作業では、作業速度や動作、作業手順の細かな違いが工程結果に影響することがあります。担当者が変わるたびに作業条件が変化すれば、同じ製品を生産していても結果に差が生じかねません。

設備による自動化では、あらかじめ設定した条件に沿って工程を進められるため、作業者ごとの違いを抑えた生産体制を構築しやすくなります。

繰り返し作業を効率化できる

同じコーティング作業を何度も繰り返す工程では、手作業による準備や塗布、搬送が積み重なり、工程全体の効率を下げる要因になります。

自動化によって定型的な作業を設備へ移行すると、作業者が都度対応する工程を減らせます。製品や工程に合わせて設備条件を設定することで、繰り返し生産にも対応しやすくなります。

生産量の増加に対応しやすくなる

手作業のコーティングでは、生産量を増やす際に作業者の増員が必要になる場合があります。しかし、人員確保には採用や教育、作業スペースの確保なども伴うため、単純に人数を増やせば解決するとは限りません。

一定の処理能力を持つ設備へ置き換えることで、人員だけに依存しない生産体制を整えやすくなります。量産化を見据えて工程を見直す際には、自動化も重要な選択肢のひとつです。

コーティングを自動化する主な方法

スプレー塗布を自動化する

スプレー方式は、ノズルから塗料や塗工液を噴霧して基材へ塗布する方法です。ロボットや自動塗装機と組み合わせれば、作業者が手動で行っていた噴霧作業を自動化できます。

立体形状のワークや、特定の範囲へ塗布する工程などでは、自動スプレーが有効な選択肢になります。一方、平面基材へ連続して均一に塗布する場合は、別の方式も含めた比較が必要です。

ディスペンサーで定量塗布する

ディスペンサーは、設定した量の液剤を必要な箇所へ供給する装置です。接着剤などを決められた位置へ塗布する工程や、部分的なコーティングを自動化したい場合に適しています。

塗布する範囲が限定されている場合には扱いやすい一方、広い面積へ連続して塗布する工程では、基材の搬送方法も含めた設備構成を考える必要があります。

ダイコーターで連続塗布する

ダイコーターは、塗工液を供給部から連続的に吐出し、基材へ塗布する方式です。連続した基材に対して、安定した塗布を行う設備として利用されています。

特に薄膜や高精度なコーティングを求める工程では、ダイコーターも候補のひとつです。必要とする精度や塗工条件によって、他の方式と比較しながら選定します。

ロールコーターで連続塗布する

ロールコーターは、回転するロールを介して塗工液を基材へ転写し、基材を搬送しながら連続的に塗布する設備です。ロールを介して塗工液を送り出す仕組みのため、人が一枚ずつ処理していた工程を、途切れずに流れ続ける工程へ置き換えられます。

フィルムや紙、金属板などの平面基材を扱う工程との相性がよく、量産を前提とした自動化方式のひとつとして選ばれています。

コーティングの自動化方法を選ぶポイント

自動化する設備は、名称や知名度から選ぶものではありません。以下のような自社工程の条件によって、方式ごとの得意・不得意が分かれるため、これらを整理したうえで絞り込むことが基本です。

  • 基材の材質・形状・サイズ:シート状の基材はロールコーターやダイコーター、立体的な製品はスプレーやディスペンサーが向いているなど、形状によって適した方式は変わります。
  • 塗工液の粘度・性状:低粘度の液剤はスプレーやダイコーターで扱いやすい一方、高粘度・高固形分の液剤はロールコーターのほうが安定して転写できる場合があります。
  • 必要な塗布量・膜厚:薄膜かつ高精度な塗布はダイコーター、比較的厚みのある塗布や広範囲への連続塗布はロールコーターというように、求める膜厚によって適性が分かれます。
  • 必要な生産速度:試作・少量生産向けの方式と、量産ラインで求められる処理能力を満たす方式とでは、選ぶべき設備の規模や仕組みが異なります。
  • 連続塗工か部分塗工か:基材全体へ連続して塗布するならロールコーターやダイコーター、部分的な塗布ならディスペンサーやスプレーが候補になります。
  • 既存設備との接続性:搬送・乾燥・巻き取りなどを含むライン一体型として組み込みやすい方式と、単体設置がしやすい方式とがあり、既存ラインとの相性も方式によって変わります。

ロールコーターによるコーティング自動化が適しているケース

コーティングを自動化する方法のなかでも、ロールコーターは連続して基材へ塗布する工程に適しています。特に以下の条件に当てはまる場合は、手作業からロールコーターへ切り替えることで工程の自動化を進めやすくなります。

フィルム・シートなどの基材に連続して塗布したい

フィルムや紙など、一定方向へ搬送できるシート状の基材を連続してコーティングする場合、ロールコーターは有力な候補です。基材を送りながら塗布できるため、1枚ずつ人が処理する工程から連続工程へ移行できます。

一定の塗布量・膜厚を維持したい

一定の塗布量や膜厚を維持する必要がある工程では、作業者の感覚に頼るよりも、設備側で処理条件を管理する方法が適しています。基材を搬送しながら設定した条件で塗布できるため、作業者による工程差も抑えやすくなります

同じ製品を継続的に量産したい

同じ基材・同じ仕様の製品を継続的に生産する場合も、ロールコーターと相性のよい工程です。一定の条件で処理を続けられるため、手作業を繰り返す工程よりも量産ラインへ組み込みやすいという特徴があります。

手作業のコーティング工程を機械化したい

現在の塗布工程を人手中心から設備中心へ切り替えたい場合、ロールコーターは選択肢のひとつになります。特に、平面基材への塗布を繰り返しており、作業者の人数や熟練度が生産能力を左右している工程では、機械化による改善余地が大きいといえます。

塗布工程を生産ラインに組み込みたい

ロールコーターは、基材の搬送と塗布を組み合わせた連続工程を構築しやすい設備です。塗布後の乾燥や巻き取りなど、前後の工程と一体化したラインを構築したい場合にも活用できます。

コーティングを自動化するときの注意点

自動化する工程の範囲を決める

自動化を検討する際は、塗布だけを設備化するのか、搬送・乾燥・検査・巻き取りまで含めるのかを明確にします。工程の一部分だけを自動化すると、前後の作業に新たな負担が生じる場合もあるため、全体の流れを確認することが大切です。

既存設備との連携を確認する

既存ラインへ新しい設備を組み込む場合は、設置スペースや搬送方向、設備間の高さ、処理速度などを確認します。既存設備を活用できれば大幅なライン変更を避けられる場合もあるため、選定段階とは別に、実地での接続条件も導入前に整理しておくと安心です。

実際の基材・塗工液でテストする

設備の仕様だけでは、自社の材料を使ったときの処理結果まで判断できません。カタログ値と実際の相性は別物と考え、求める品質や生産条件を満たせるかどうかは、実材料での検証を前提に判断します。

量産時の条件を前提に設備を選ぶ

試作段階で問題なく塗布できても、量産時の速度や処理量では条件が変わることがあります。目先の試作結果だけで設備を決めず、将来的な生産量や稼働時間まで考慮した基準で選ぶことが重要です。

コーティング自動化をロールコーターで進める流れ

現在のコーティング工程と課題を整理する

まず、現在どの工程を手作業で行っているのかを整理します。作業者数や処理量、作業時間、品質上の課題などを把握すると、自動化すべき工程が見えてきます。

基材・塗工液・必要条件を整理する

次に、使用する基材と塗工液、必要な塗布量・膜厚、生産速度などを整理します。設備メーカーへ相談する際も、こうした情報があると自社の条件に合った設備仕様を具体的に検討しやすくなるでしょう。

自動化方式を比較する

自動化の方法には、スプレーやディスペンサー、ダイコーター、ロールコーターなどがあります。基材の形状や塗布範囲、求める生産量などを照らし合わせ、工程に合った方式を絞り込む段階です。

テスト塗工で適性を確認する

候補となる設備が決まったら、実際の基材と塗工液を使用してテスト塗工を行います。塗布状態だけでなく、生産速度や前後工程との連携も含め、量産時の運用を想定した評価が欠かせません。

量産設備の仕様を決定する

テスト結果をもとに、必要な処理能力や設備構成、既存ラインとの接続方法などを具体化し、量産設備の仕様を決定します。導入後の運用やメンテナンスまで見据えて仕様を詰めることで、量産工程への移行をスムーズに進めやすくなります

ロールコーターの導入前後に必要となる確認事項については、「ロールコーターの導入・運用ガイド」でも詳しく解説しています。

ロールコーターの導入・運用ガイドを見る

まとめ

コーティングの自動化には、スプレーやディスペンサー、ダイコーター、ロールコーターなど複数の方法があります。適した設備は、基材や塗工液、必要な膜厚、生産速度、既存ラインなどによって異なるため、自社の工程条件を整理したうえで方式を選ぶことが重要です。

フィルムやシートなどの基材へ連続して塗布し、一定の条件で量産したい場合は、ロールコーターが自動化設備として適しています。現在のコーティング工程を整理したうえで、専門業者への相談やテスト塗工を行い、自社の生産条件に合った設備を選定しましょう。

ロールコーターには複数の方式や仕様があるため、基材や用途に適した設備を選ぶことが欠かせません。本サイトでは、基材別におすすめの製品を扱うメーカーを紹介しています。導入を検討する際の情報収集にお役立てください。

基材別で選ぶ
おすすめのロールコーター3選

素材で選ぶ
ロールコーターおすすめ3選

ロールコーターは、扱う基材に応じて製品を選ぶことで、生産性やコスト削減の向上が可能。
ここでは、「PET/PP/PCの基材」「高粘度液を使う基材」「超薄膜が必要な基材」と主要な基材ごとにおすすめの製品を扱うメーカーを紹介します。

包装材・機能性フィルムなど
PET/PP/PCの基材

反り・収縮・ムラを抑えられる

ファーネス
製品例のイラスト
こんな業界の方におすすめ
  • 包装材料
    業界
  • ラベル
    ステッカー
    業界
  • 機能性
    フィルム
    業界
こんな課題を持つ方におすすめ
  • 薄くて柔らかいため、乾燥中に収縮しやすい
  • 部位ごとの収縮差で反りやムラが発生しやすい
ファーネスなら解決できる理由
  • 業界でも珍しいμm単位のロール溝加工技術を保有。柔らかく反りやすい薄膜素材にも適切な溝形状を設計し、膜厚ムラを抑えた均一な塗布を実現
  • 張力・温度制御を備えたライン設計が可能。新設・既存の乾燥炉に両対応し、収縮や歪みを抑制
プリント基板・防振材など
高粘度液を使う基材

流れにくい液でもムラを減らせる

ヒラノテクシード
製品例のイラスト
こんな業界の方におすすめ
  • 建材業界
  • 自動車部品
    業界
  • 電子部品
    業界
こんな課題を持つ方におすすめ
  • ローラーを回しても、液が固くて動かない
  • 自重でなじみにくい高粘度液により、膜厚ムラが出てしまう
ヒラノテクシードなら解決できる理由
  • 一般的に20,000 mPa・s程度が上限とされる中、最大50,000 mPa・sの高粘度液に対応した高トルク設計(※)で、接着剤やペーストでも安定搬送が可能
  • 液を加温して粘度を下げることで、粘りのある液体にも適切な流動性を与え、ムラなく塗布できる
タッチパネル・液晶画面など
超薄膜が必要な基材

静電気・異物によるムラを防ぐ

テクノロール
製品例のイラスト
こんな業界の方におすすめ
  • ディスプレイ
    タッチパネル
    業界
  • 太陽電池
    二次電池
    業界
  • 光学
    フィルム
    業界
こんな課題を持つ方におすすめ
  • μm単位の薄膜のため、ほんのわずかなムラや歪みでもすぐ不良になる
  • 膜厚測定時の接触や静電気による異物付着で、欠陥や歩留まり低下に
テクノロールなら解決できる理由
  • 非接触膜厚センサーを搭載しており、触れずに厚み・ムラを詳細に測定可能。傷つきやすい基材でも表面に悪影響を与えることなく、品質を保てる
  • 静電気除去ロールによって、異物の付着を抑制し、不良発生を抑えて安定した歩留まりを実現
※通常、高粘度対応モデルの装置でも10,000〜20,000mPa・s程度が上限であることが多い。
ロールコーターのイメージ写真

基材で選ぶ

ロールコーターおすすめ3選